便利さを豊かさにつなごう

  • 2021年08月29日

こんにちわ

北海道 旭川市 で創業63年の刃物専門店、中野特殊刃物工業株式会社の代表 中野由唱(よしあき)です。

『人間にしか出来ない仕事をしないと、いずれはAI(人工知能)に取って代わられるぞ』そんな言葉を聞くと職人の将来に危機感を持ってしまうところです。

今年の北海道は暑さが厳しく、特に旭川は30度以上の真夏日が連続27日と 記録的な暑さでした。

これも地球温暖化によるものでしょうか。

子供の頃から一番好きな魚は秋刀魚、そのサンマも海水温度の上昇で今ではすっかり高級魚。

あちらこちらに中継アンテナが立ち始めてからカラスが増えてスズメを見なくなりました。

これらはみな人間が便利さを追い求めて来た結果、生態系の破壊に繋がっているのか。

だとしたら このコロナ禍、少し時間を巻き戻して生活してみるのも あり でしょう。

我家では昔から料理の出汁は化学調味料ではなく、鍋にだし昆布を入れて水に浸すだけ。2時間もおけば充分に出汁が出ます。

夜寝る前にしておくと、電気も火も使わずに出汁を取ることが出来ます。

砥石で包丁を研ぐことも同じで、電気も火も使いません。

機械を使って研げば、短時間で簡単に研ぐことは出来ます。

でもそれは、刃先を荒らして一時的に食いつきを良くするだけ。その代わりに刃の強度が極端に落ち刃割れや刃欠けの原因を作ります。

40年 刃物に関わって強く思うことは

機械研ぎよりも五感を使う手研ぎの方が切れ味の良い刃が付く。そして手研ぎは無限に進化できると言うこと。

10年前までは研磨精度を上げるため、刃物を研磨機に固定する治具の製作に結構費用をかけていましたが今はほとんど使わなくなりました。

だから

私は手研ぎにこだわり、機械研ぎと手研ぎの優れた部分を融合させたAIにはもちろん、私にしか出来ない「研ぎ」の形を作って、伝統とは別に 研ぎながら使う新しい日本の文化

を世界中に伝えていきます。

地球の未来を考える時、便利さよりも豊かさを大切にしたい。と思いませんか。

by 中野由唱 よしどん