【目標 1000人】

  • 2017年09月21日

(中砥石を水に浸けます)

今年で創業60年の中野特殊刃物工業、私は40年間 刃物と共に過ごしてきました。

【家庭にこそ包丁研ぎの習慣が必要】
この事に気付いて10年。
ここ10年間で12,550本の包丁を研がせて貰いました。

時々包丁の研ぎ方を覚えて貰うため
グループレッスンの講師もつとめます。

2017年9月9日と10日も「包丁研ぎ方教室」の講師に招かれ
旭川を離れ道東の釧路市、中標津町とお邪魔して来ました。

各教室10名の定員、それが満席になり嬉しかった。

4年くらい前にドタキャン4名で、結局4名の教室だったこともありました。

今回の釧路教室、中標津教室 どちらも
包丁研ぎが初めてという初心者は10名中 6名でした。

教室の進行を簡単に書いてみます。

はじめに、、、、
あいさつ、試し切りに次いで
包丁の握り方、左手指の置く位置、
力の加減などの説明からスタートです。

授業が進むにつれ、生徒さんたちの表情も真剣になって行きます。

市場で包丁研ぎを本業にしている方もいましたが
研ぎの素質は10人10色。
ひとりずつ順番に指導して行きます。

時間が経過するにつれ、砥石がガサガサ、スーッから
シュッシュッシュッと、いい音に変わり出す。
どんどん手つきが慣れてきて
いい音に変わるんですね。

私が下研ぎを施したものもありましたが
概ね60分で全員の包丁が仕上がりました。

早速、みんなで自分が研いだ包丁を使って野菜を切ってみます。
人参、ピーマン、トマト、キャベツと、どれもきれいに薄く切れてます。

「オーーーー!」
「凄い!」
「キャッーー!」
「何コレーー!」
等々歓声が聞こえてきます。

2泊3日で690kmの走行、、、疲れました。。。
でも、参加したみんなのこんな声が聞きたくて
「旭川からやって来たんだよー」と
心で叫びながら出かけて行きます。

【人の役にたてる歓び】
私にとって、それは何ものにも変え難いものなんです。
包丁が切れると
美しく美味しく無駄なく楽しく
料理ができて
どんどん美味しくなるんだよーーー!!

家族みんな笑顔になーれ!

手研ぎの仲間を増やしたい。
目標 1000人

by 中野由唱 よしどん

【仕事を豊かにする道具】

  • 2017年08月12日

【取扱説明書】なんか、読まない!

あなたは 取説(取扱説明書を省略)を 詳しく読みますか?
ほとんどの人はサッと眺めて片付けているのではないでしょうか。

「ものづくり」に道具は必要不可欠なもの。
その道具は正しく使ってこそ、活かされます。

例えば
チップソーを研ぐために預かって詳しく見ると
アルミ切断用チップソーにも関わらず
刃先に木材のヤニが付着していました。

「どうして、、、?」と尋ねるとこんな答えが返ってきます。
「木材切断用チップソーだと思ってました」
私が「アルミ用で木材を切断すると焦げ付いて綺麗に仕上がりませんよ」
と伝えますと、、、、
「実は、切りづらくて抵抗を感じ、煙までも上がってしまたったんです」
との返答でした。

当然の結果です。

チップソーの大きさ(直径)、刃数(ピッチ数)、台金の厚み、
これらは同じ数字でも、用途によって材質やリード角度などで種類が分かれます。

あなたの工場でチップソーについて詳しい方がいない場合は
専門家に用途を伝えて用途にマッチしたチップソーを選んでもらいましょう。

もし専門家が近くにいなければ、そのチップソーの取説を詳しく読んで下さい。

取説はチップソーをつくるメーカーのためにあるのではありません。

取説はチップソーを使う人達のためにあるのです。

刃物は人々に活かされるために送り出されるもの。
その特性を十分に活かしましょう。
自分の仕事を豊かにするために。

by中野由唱 よしどん

【研師 中野由唱にとってのぴっぷ町】

  • 2017年07月17日

今日は2017年7月17日 海の日です。

第二回目となる【包丁研ぎ実演会】を ピピカフェ比布駅にて開催します。

私にとって比布町は、子供の頃から馴染みがあります。小学生の時、冬になるとぴっぷスキー場へ時々行った。当時は「北嶺」と呼んでいた。上まで登ると見晴らしが良く気持ち良かったーーー!

笹の平の竹の子採りは毎年凄い人出だった。塩狩峠にも時々出かけた。
父が塩狩峠の温泉(和寒側)が好きだったようだ。

ひまわりの迷路を楽しんだあとで足元が土ぼこりで凄いことになったこともあったなぁ。

5月の連休前あたり、カタクリの群生地に行くことは最近の楽しみになっている。

藤村正宏氏の比布町エクスマ化プロジェクトの影響を受け、2017年3月24日に第一回目の【包丁研ぎ 実演会】を開催しました。

その時 私が感じた事はエクスマ化とは別に比布町の人たちのあったかさでした。
〝比布町〟なんてステキな町なんだろう! と、本気でそう思いました。そして、その思いが二回目の包丁研ぎ実演会開催につながりました。

「ピピカフェを会場にしたい」という私の申し出を快くOKしてくれた店長の亀海夏子さんにも感謝です。
(7月18日は亀海さんの誕生日、おめでとうございます)

比布町の皆さん、本日もピピカフェ比布駅でお待ちしています。また、会いましょうね!
合言葉は 【切れる包丁で家族みんな笑顔になーれ!】 ですよーーー☆

※2018年1月12日 昨年のブログを読んでいて加筆したくなり書いてみました。

by中野由唱 よしどん

【全ては現場から始まる】

  • 2017年07月10日

 

(藤村正宏氏と札幌にて)

 

2017年7月10日 月曜日 くもり

 

私はこれまで “世のため” “人のため” に生きて来たか?
自問自答してみた。

機械刃物の世界で40年生きて来て、見えて来たことは
人が望むことをして来たかどうか、と言うことである。

私は昨年11月に藤村正宏氏の提唱する
エクスマ(エクスペリエンスマーケティング)の塾生となった。

7月13日、その藤村氏の著書 【 安売りするな!「価値」を売れ!】の改訂版が発売される。

発売前から重版が決まっている売れっ子の一冊だ。

私がエクスマで学んだこと

  • ○人のために生きよ
    ○本当にしたいことを仕事にせよ
    ○SNSで発信して自らをさらけ出して共感してくれる大勢の人達と繋がれ

大まかに書くと上記三点になる。

改めて、人が望むことをして来たか・・・?

答えは No である。

望むことではなく、人が欲しがるものを
提供して来ただけ。

つまり、、、「安売り」して来ただけなのだ。

これからは
「もの」ではなく「こと」を 売る!

  • ○現状での不満は何か?
    ○どのように変えたいのか?
    ○どのような結果を出したいのか?

人がしたいことを出来るように機械と刃物のアドバイスをしたい!

40年の知識と経験を出し惜しみなく、これらを全て使って答えを探します

昨年11月にそう思ってから8ケ月が過ぎた。
ようやく私は その実現に向けて動き出した。

ミラサポ(中小企業庁委託事業として中小企業・小規模事業者の未来をサポートするサイト)の
専門家派遣の講師として登録が決まったのだ。(2017年7月9日)

刃物の専門家として、様々な現場に立ち合って色々な角度からアドバイスが可能になる。

私の次の1ページが始まります。

私が一番やりたかった仕事、世のため 人のために生きること。

【全ては現場から始まる】

by中野由唱 よしどん

【マダムケロコとラジオ】

  • 2017年06月04日

 


中野刃物 平成28年初売りに来てくれたマダムケロコ[/caption]

 

【ラジオ出演します】

2017年6月5日 月曜日の午前 11時頃
「マダムケロコのちょっと長話」
旭川FMりべーる 83.7Mhz に出演します。

月曜日~金曜日の10時からの番組ですが
11頃から顔を出します。
・・・アッ、違いました!
声を出します(笑)

ケロコさんは私が仕上げた包丁を使ってくれているんです。

毎日忙しいケロコさん、、、

「もう、ずいぶん研いでないなーーー」と、心配してたんです。

そこで砥石を抱えてスタジオに押し掛けることにしました。

さてさて、どうなることか~(^ム^)

楽しみでーーーす!!

みんな聞いてねーーーー!!

by中野由唱 よしどん

【包丁研ぎ方教室 in 釧路】 まとめ

  • 2017年05月31日

2017年5月30日 晴れ

昨年に引き続き、今年も5月14日 母の日に【包丁研ぎ方教室 in 釧路】を開催することが出来ました。

偶然(必然?)ですが、昨年と今年のこの教室の間に79期エクスマ実践塾がエクスマを主宰する藤村正宏氏の地元 釧路で開催され この実践塾に参加するため私は2016年10月、11月と釧路に通った。

昨年1回目の「包丁研ぎ方教室 in 釧路」の際、釧路人の人情味に触れ、すっかり釧路が好きになった私にとって この実践塾は最高の舞台でした。

すばらしいスタッフの方々との出逢い。
私たちを優しく見守ってくれたエクスマ65期の先輩方。
そして何といっても14名の79期の仲間たち。

この新しい絆が出来たことは、いい思い出と言うより私の中では〝大化の改新〟以来の大事件です。
(刀剣の世界では明治維新や産業革命ではなく 今も645年〝大化の改新〟が最大の事件なのです)

話を戻します。

「包丁研ぎ方教室 in 釧路」1回目と2回目は私がエクスマ塾生なる前と後、つまりbeforeafter なのです。
昨年の1回目は何もわからずに多くの方々に助けて頂き開催にこぎつけました。
釧路と旭川、離れていることで何も出来ない自分に歯がゆさを初めて感じたのも、この時です。
そしてこの時、79期エクスマ実践塾で共に勉強することになる4人が研ぎ方教室に居たことは誰も知らなかった。

人とのつながりを強く感じて、後日それが【信頼】となって行った。

2回目の今年は主催の木元章義氏、浅野葉子氏 お二人の発信力に期待していました。

特に木元氏の行動力には脱帽です。
新聞で事前のお知らせ、FMくしろに出演してPR、釧路新聞の取材を受け記事として掲載される。
これらの段取りは完璧です。

浅野氏も忙しい中、ブログ発信でアシストしてくれました。

両氏の尽力のお蔭で10名の席も満席となり2回目の教室は充実していました。
ありがとうございます。

ひとりひとり仕事で「包丁研ぎ」を必要とする生徒さん達が多かったので授業にも、つい熱が入ってしまったことを今になって思い出します。
授業中にも生徒さん同志が仲良くなっていく、そんなつながりが自然と出来ました。
そして、その輪が広がっていく。
まさにその様子は、この先に感じるのは【希望】です。

釧路教室での私のbeforeafterは【信頼と希望】を実感できたこと。
使用前ーーー、施術前ーーー、施工前ーーー、色々あるけどbeforeがないとafterは存在しない。

別ものではないと言うこと。

日本古来の伝統である「研ぎの文化」を過去から受け継ぎ未来へ伝えて行きたい。
また、それを出来る歓びを実感できた2回目【包丁研ぎ方教室 in 釧路】でした。

by中野由唱 よしどん

【包丁研ぎ方教室】 釧路で開催します

  • 2017年05月10日

【お知らせ】
5月14日(日曜日)母の日
釧路で包丁研ぎ方教室を開催します。

申込みは5月12日(金曜日)まで!!
お母さんの包丁を研いで母の日の贈り物になんて・・・
シャレオツです(^_^)v

by中野由唱 よしどん

【過去から未来へ】

  • 2017年04月29日

2017年4月29日 土曜日 天気は・・・?

研師はひと振りの刀剣を仕上げる迄に18段階の工程をおよそ30日掛けて研ぎ上げる。

本阿弥流『研初めの儀式』は、その最初の段階である「荒研」のみで行われる。

刃欠けを落としたり血錆をとったり、師匠と弟子たちの息づかいが徐々に荒くなる。

刀身が輝きを取り戻して行く様は、まるで日の出の瞬間を迎えた朝日を見ているようなまぶしさを感じてしまう程だ。

日本刀は「荒研」が大事だ!
美しい仕上りになるかどうかが決ってしまう程、大事だ!

「荒研」をしっかり務めなければ、後の工程でどんなに手間を掛けても その仕上りが美しくなることはない。

40年間 刃物に携わってきて私が思うこと、それは・・・・

【刃物の基本は土台にある】ということ。

どんなに見た目に綺麗にいい刃を付けても、土台が悪ければ鋭い切れ味は実現しない。

土台の傷みや狂い歪みを取り除かなければ、刃物は充分に働いてはくれないものだ。

刃先を研ぐだけでは本当に研いだことにはならない。

やはり、土台から基本通りに手入れすることが「研ぐ」ということになる。

近頃、そんなことを考えながら砥石と向き合っている。

包丁研ぎの数も一万本を超えると見えて来るものがある。

日本刀も千振り研ぐと見える世界が変わると思う。

刃物は人類が造り出した最高の道具のひとつ

刃物を研ぎながら使い続けることは日本刀から伝わる日本古来の文化

私は、この日本の文化を過去から受け継ぎ未来へ繋げたい と願っている。
刃物に関わる者の一人としてそう思う。

by中野由唱 よしどん

【春休み】

  • 2017年04月07日

2017年4月6日 木曜日 晴れ

北海道はこの時期、気温が急に上がり
雪解けが進む。
花たちが次々と咲き始め
ポカポカと「楽しい空気」でいっぱいになる。

私の一番好きな季節だ。

今日は小学校の入学式。
あちらこちらで お父さんお母さんに手を引かれ
真新しい服にランドセル姿の子供たちを
たくさん見かけた。

【学校給食の調理用刃物のメンテナンス】
昨日、無事完成。
「この子たちが明日から給食を口にするのか~」と思うと
ちょっと嬉しい気がする。
「間に合って良かった!」と心の中で胸を撫で下ろした。

実は今年の春休みの「研ぎの仕事」はこれまでで
一番ハードだった。
旭川市内と近郊の小中学校、給食センター、
養護施設や介護施設などの刃物メンテナンスが
夏休みや冬休みよりも、この春に集中したからだ。
身体にムチ打って何とか間に合わせた。
いつも以上に鍼や灸、セルフケア等のお世話に
なりながらの研ぎでした。
徹夜も何度かあった。
期限の区切られた仕事が次々に入ってきた今回は
正直にいうと不平不満の連続だった。
しかし、今日・・・・
嬉しそうに入学式に向かう新一年生を見ていると
私自身の不満は一瞬で吹き飛んだ。
小さなことに気を取られていた自分が愚かで恥ずかしい。
給食を食べて子供たちがひとりでも多く笑顔になってくれる
ことを夢見て、給食調理員さんの裏方でいられることに感謝。
ホッコリとした気持ちになれた一日だった。

【食べることは生きること】
 もっともっと、精進します。

by中野由唱 よしどん

【包丁研ぎ 実演 in ピピカフェ 比布駅 の 振り返り】

  • 2017年03月26日

2017年3月26日 日曜日 晴れ

あえて紙媒体を使わずに
SNSの発信だけで人が集まってくれるのか?!

  • 中野刃物から車で20分の距離の比布町
  • 最近、比布町にお住まいの方が以前より多く来店してくれる
  • エクスマ化プロジェクトの町、比布町(PEP)
  • 昔、ピップエレキバンのテレビCMに出ていた比布駅
  • 生まれ変わった駅舎になって1周年の比布駅

こんなことから比布町で包丁研ぎをやってみたくなった。
できれば、ピピカフェで・・・!

私はこの思いにかられて3月10日に行動を開始した。

そして、アッという間に実演の日、 3月24日を迎えた。

正直に言えば、包丁研ぎの実演は商売としては儲かるものではない。

1日で研げる包丁は10本~15本くらい。

しかし、刃物の仕事を60年間続けているのだから
隣町の人たちにも切れる包丁のすばらしさを知ってほしい。

切れの良い包丁を使う楽しさを伝えたい。

素直にそう思った。

結果は以下の通りで褒められたものではなかった。

SNS発信で2本
駅まで来て実演を見て一旦帰宅し再来で5本
駅の掲示板イベント告知で3本

合計10本の包丁と出逢い、研ぎました。

いずれもかなりの重症でした。

研ぎの所要時間は1本あたり平均30分を超えた。
6時間の実演時間にはちょうど良いペースだった。

もし、もっと多くの包丁が集まっていたら
忙しく時間内に研ぎ上げることに終始して
訪ねて来てくれた方々と話をするゆとりはなかっただろう。

私が「小ねぎ醤油、買ったさー」と、話すと
比布の女性は「じゃー比布の小ねぎ、持って行って食べな!」
と、小ねぎを戴きました。

お昼にピピカフェ の きくらげあんかけ丼 を食べて
ツイートすると・・・
FB友達が忙しい中、包丁を持って来てくれました。
帰りに比布町の きくらげ・なめこ・まいたけ まで
貰っちゃいました。

新しい出逢いとつながりを戴いた3月24日。

ピピカフェで過したひと時は私にとって
ゆったりと静かに流れる
かけがえのない時間になりました。

SNSの活用でスタートした私の試みは
いろんな人達とのおつきあいができた事で
なんとか成果を出せた・・と、ゆるく評価します。

まだまだ、結果予測不能な私のSNS発信ですが
今後も続けて行きます。

相手のアンテナに届く発信をしなければ意味がない!
相手に伝わらないよなーーーーーーーーーー

 

切れの良い包丁で家族みんな 笑顔になーれ

もっと、もっと、伝えて行きます。

by中野由唱 よしどん