思いが届いた日
- 2019年05月17日
こんにちは
中野特殊刃物工業の代表で研師の中野由唱です。
中野刃物は今年で創業62年になります。私自身は入社して42年、平成元年に二代目社長となりました。
刃物の仕事をしていると、誰もが切れない刃物を無理して我慢して使っていることに驚きます。
刃物は切れるから刃物なんです。
そんなことを「周りの人たちにもっとうまく伝えたいっ」と思って、私は2016年
【安売りするな、価値を売れ】
というエクスマ実践塾に参加しました。
そして、その年の12月にスタートした比布町エクスマ化プロジェクト2ケ年計画。
2歳から旭川に住んでいて、父が時々遊びに連れて行ってくれた比布町。
ぴっぷスキー場や塩狩峠スキー場
いちご狩りやタケノコ狩り
ひまわり畑の迷路
最近では突硝山のカタクリの花。。。
そんな比布町を私も私の出来ることで応援して行くことにしました。
5月12日の母の日にピピカフェ比布駅にて、妻の妙敦とふたりで包丁研ぎ実演会を開催しました。実演会終了後、比布駅前の桜が満開なのをみつけて、記念にパチリ!
比布町では18回目の包丁研ぎ実演会でした。すると、なんと音信が途絶えていた高校時代の同級生と20年ぶりに再会できたんです。しかもその手には包丁が一本、嬉しかったぁ!
私が比布町で包丁研ぎ実演会をやっているのは知ってたけど、仕事と重なってなかなか来られなかったそうです。
実は「奥さんを数年前に亡くしてからは家に籠りがちらしいよ」と人づてに彼のことを聞き、ずっと気になっていました。
いつかこの包丁研ぎ実演会に彼に来て欲しい、私はそう強く願っていたんです。
彼の顔を見た瞬間、私は何故か言葉にならなくて「やったー」と心で叫んでいました。
彼は一時間程、私の包丁を研ぐ姿を見ていました。集中している私の横で妻の妙敦と定年後のこと、今の仕事のこと、比布町のこと、ボヘミアンラプソディーのこと、これまでのことを色々話してました。
彼の包丁が研ぎ上がり、別れ際に「会えて良かったよ、俺もっ」たったその言葉にすべてが込められていたように思います。
18回続けてきたからこそ、彼との再会が叶った。
比布町で包丁研ぎ実演会をやってよかったー。ほんとによかった!
どんなことも
続けることは、いつか価値になる
私はこれからも比布町を応援して行きます。
気負わずに私の出来ることで、のんびりと。。。
by 中野 由唱 よしどん