コミュニケーションの大切さ
- 2019年01月19日
よしどん節へようこそ
中野特殊刃物工業の代表 中野由唱です。
私はこれまでに15,000本を超える包丁を研いで来ました。プロ意識も、40年間刃物に関わって来たという自分なりの自負もあります。
しかし、つい最近「研いでもらった刃が切れない」とお客様に言われて驚きました!
過去に一度も無かったことだから、
いや正確に言うとクレームは3回ありました。
しかし、それは3回いずれも研ぎ方の問題ではなく、使う側の問題でした。カボチャを無理矢理叩いて切ったり、冷凍食品を力任せに切ったり、やってはいけない使い方をしていたのがその原因でした。
だから今回もきっとそうだなと思っていたのに、均(なら)して刃を付けたはずが、、、付いてない。
愕然としました。
完全に私が見逃していました、慢心でした。
過去に一度も無かったことが将来も起こらない保証はないのです。
みなさんは職人ってどう思いますか?
○頑固でとっつきづらい
○無口で冗談が通じない
○他のことはどうでもいいのに、仕事となると口うるさくなる などなど
そんなイメージありますか?
だとすれば
クレームが無かったのではなく、クレームを言い出せなかったのではないか。そう思うのです。
昔から私は男のおしゃべりが嫌いです。同級生でもペラペラ喋る奴はあまり信用してなかったなぁ。
でも仕事のうえで必要な「言葉」は交わすべきだし、仕事とは関係ないことも話して、ドンドン「言葉」のやりとりをするべきなんだと思います。
【おしゃべりではなく、コミュニケーション】
63歳は研ぎ職人としてのピークは過ぎています、120%でようやく現状維持。
既に85歳まで現役を宣言した私は五感を研ぎ澄ませながら、おしゃべりではないコミュニケーションを大切にして行こう。
改めて思った2019年1月でした。
by 中野 由唱 よしどん