【金剛砥石と金剛心】
- 2017年01月08日
2017年1月8日 日曜日 晴れ
【金剛砥石と金剛心】
昨年暮れのことです。
日本刀研ぎの師匠に一番荒い砥石を分けてもらいました。
この砥石は日本刀の研ぎ初めの儀式にも使われるもので、
いわゆる金剛砂=こんごうしゃと呼ばれている砥石です。
ちなみに金剛とは凄く硬いという意味で、ダイヤモンドを金剛石とも言います。
金剛砥石は刀の刃欠けや血サビなどを落とす時に使われ、
刀研ぎ18工程の最初で用います。
最初ということで、本阿弥流研ぎ初めの儀式では、この砥石が使われています。
使う際には、四角い状態のままではなく写真の白いチョークの部分を削り取って
中央部分が一番高くなるようカマボコ型に成型して使います。
包丁を研ぐ場合は四角い状態が理想なのですが、
刀の場合は砥石はすべてカマボコ型にして使います。
日本刀に求められている要素に「鋭い切れ」があります。
それを実現するためにハマグリ型の刀身が必要だと考えます。
刀本体の断面がハマグリを横から見た姿に似ていることから、
ハマグリ型と呼ばれています。
日本刀を美しいハマグリ型に研ぎ澄ますために、
砥石のカマボコ型は欠かせないものなのです。
砥石一つを例にとっても、細部に渡って決め事があります。
それが日本刀の美しさを造り出すと、私は考えます。
- 〚今日のまとめ〛
金剛砥石とは凄く硬い砥石のこと
金剛石とはダイヤモンドのこと
金剛心とは強くて硬い意思のこと
年の初めに
金剛心をもって目標に向かおうと誓いました。
byよしどん