感謝の日々を研ぐ

  • 2023年09月19日

こんにちわ

北海道 旭川の研師 中野由唱です。

私は楽器にまつわる刃物も研いでおります。

 

皆さんはオーボエという楽器をご存知ですか?

オーケストラの中の木管楽器のひとつです。

そのオーボエにはリードという部品が組み込まれています。

因みにリードは消耗品でもある。

良い音色を奏でるためには、このリードが重要な役割を荷っている。

竹製のリードは木管楽器には必ず使われていて、

オーボエの他にファゴットやクラリネット、サクソフォンなどがある。

基本的にリードは奏者自らナイフで削って奏者自身に合った状態で使用する。

100分の1ミリの精度でリードを削るリードナイフは切れ味が重要だ。

そのリードナイフの研ぎ依頼を初めて受けた時の事を思い出す。

初めて取り組む種類の刃物を研ぐ仕事はその刃物の使い手に

根掘り葉掘り質問を浴びせることになる。

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  • どんな材料をどんな風に削るのか?
  • 力の入る部分はどこなのか?
  • どれだけの精度と仕上りを要求するのか?

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概ね上記のような質問をする。

その答えによってその刃物の研ぎ方が決まる。

もちろん、手研ぎです!!

 

 じつは、私は過去にグランドピアノの部材を製作している工場の刃物メンテナンスを担当していたので

楽器の持つ繊細さは身に沁みついています。

私が研いだリードナイフで調整されたオーボエの音色を聴きに

オーケストラのコンサートに行ったことがあります。

素晴らしい音楽。

文字通り「音」を楽しませて貰いました。

いやー、感動しましたよ!!

ホームページで中野刃物を探して来店いただいたプロのオーボエ奏者の彼に感謝しています。

そして

その出逢いに感謝します。

ありがとうございます。

私の仕事、刃物を研ぐことが音楽に繋がることを教えてもらいました。

お客さんとの出逢いがあればこその刃物の仕事です。

いつか、私が担当した部材で作られたグランドピアノの音色を聴いてみたいと思います。

そこから次の新しい出逢いが始まるから。

今日のまとめ

過去の仕事が今の私を作り、
今の仕事が未来の私を作る。
そう信じて今を生きている私です。
感謝の日々を研ぐ。

by中野由唱 よしどん