志村けんさんが残してくれたもの

  • 2020年05月13日

こんにちわ

中野特殊刃物工業の中野由唱です。

 

2020年3月29日

新型コロナウィルスの感染で 志村けん さんが亡くなった。

「東村山音頭」でも知られる、東京都東村山市出身 70歳だった。

普段 テレビはほとんど観ない私だが、志村けんさんがどれだけ多くの人から愛されていたかはその後のtwitterニュースを見て分かった。

「一時代を築いたコメディアンは社交的と言うよりシャイで、むしろ内省的」と書かれていた。

テレビの中でしか知らない私は コメディアンは皆 社交的とばかり思っていた。

志村けんさんは 自分の存在理由をトコトン考えるから、逆に利他的になれる。ともあった。

そこから私自身の存在理由を考えてみる

「由来を唱える」という 由唱(よしあき)の名から父の始めた刃物屋で育った私は刃物の日常の役割 と 刃物の先人たちの知恵を伝えることが天命と思っていた。

しかし先日、私がプロデュースした包丁を購入して使ってくれたお客さんからFB投稿で、その切れ味に「素晴らしい」と高い評価を貰った。

 素直に嬉しかった。

これからは「顧客のため」ではなく「顧客の喜び」を知るという姿勢が必要なんだ、と感じた。

 

今回の新型コロナウィルスが終息しても、今後 消費者の行動は慎重になるだろう。

命の危機に直面して「何とか自分だけは助かりたい」という利己的な思いが私の中をよぎった。

だからこそ、本当の優しさが人々から求められるのだろう。

 

自分が嫌なことはどんな場面でも他人にしてはならない。

私は そう思って仕事をしてきた。

「大量生産、大量消費」の20世紀モデルから「量より質」の21世紀モデルへ と言われながら、なかなかシフトが進んでいないのが現実。

ウィルス感染はゴメンだが、これまでの社会の断捨離を推し進め、真の価値ある社会へシフトさせたいものだ。

 

志村けんさんは生前こんなことを言ってたそうだ。

「人を笑わせるのではなく、笑われるのが好きなんだ」と。

 

顧客の喜びを優先する喜劇王の言葉は、まさに利他的で優しさのあるマーケティングを私に示してくれているようだ。

コロナと向き合っているうちに 「つらい人を何とか助けたい」という利他的な思いが私の中から引き出されて仕事にも生かしたいと思った。

志村けんさん、ありがとうございます(合掌)

by 中野由唱 よしどん