【刃物の日】11月8日に思うこと
- 2018年11月13日
めっきり寒くなりました。
旭川にも初雪が降りそうな気配です。
人類が今まで生き残って来れたのは、刃物があったから
紙の裁断、木を切る、壁の穴あけ、玉ねぎやトウモロコシの収穫、肉のミンチ、ペットボトル再生の為の粉砕、包丁やナイフ・ハサミなどなど、、、様々な場面で今や私たちの生活に欠かせない存在の刃物。
でもちょっと考えてみてください。
切れない刃物を無理して我慢して使っているってことありませんか?
日本の刃物の原点は日本刀です。
戦国時代、刀が切れないのは命とり。
一振りで相手を仕留めなければ自分が切られる、だから刀は常に切れる状態にしておく必要があった。
合戦に同行した研師が命を狙われたのは、そんな理由からです。
日本には世界から見ても類の無い、刃物と研ぎの文化があるのです。
刃物は使えば切れなくなるもの、研ぎなが使うのが刃物です。
刃物は切れるから刃物で、切れないのは刃物ではありません。
単純ですが、そのことを思い出してほしい。
「刀とは抜かずに使うものなり。刀とは抜くと力となる、しかし抜かぬこと。抜かずに収めることが刀本来の役割である。」
本阿弥流日本刀研師の師匠から「由唱」の名を授かった時、日本の研ぎの文化の由来を唱えることが私の天命と悟りました。
切れ味の良い刃物は人間の生活を豊かにするもの。
研ぎながら使い続ける日本の文化を大切にします、そしてそのことを伝えて行きます。
by 中野 由唱 よしどん