刃物も適材適所
- 2018年06月23日
2018年6月23日 土曜日
エゾ梅雨っぽい天気が続いている旭川です。
あなたはいかがお過ごしですか?
刃物は「ものづくり」の裏方です。
単独では何もできません。
けれど、様々な製品を生み出していく力を持っています。
私はそんな刃物を支えるプロデューサーです。
つまり、裏方の裏方なのです。
雪が解けて春になると、みなさんは車のタイヤを夏用に履きかえるでしょう。
中には「スタッドレスタイヤだから」と言って冬タイヤをそのままで履き替えずに走っている人もいます。
それでも、次の冬が来て雪が降り出す頃には全ての人が、夏用から冬用にタイヤを交換するのは必然です。それは、夏タイヤで雪道を走ることがキケンだとみんな知っているから 。
実は機械刃物も同じなんです。
使う材料が変わっても、切削条件が変わっても、刃物は同じものを使い続ける。
そんなことが結構多いものです。
刃物は
機械の回転速度
機械の送材速度
材料の性質と硬度
仕上り精度
加工条件
などの事柄を考慮して、私は設計・製作しています。
刃物に「何でも切れる万能タイプ」は無いのか、とよく聞かれます。でもそれは「何でも切れる」ということは「何でも切れない」ということ。
つまり【50%の切れ 】ということになるんです。
- 材料の歩留り向上
- 工程の省力化
- 機械消耗部への負担軽減
- 機械寿命の延長
- 作業者の疲労軽減
- 製品の品質向上
無理なく、無駄なく作業が出来ると 作業そのものが楽しくなるもの。
目には見えないことですが、
「楽しく作業ができる」ということは
仕事の質の底上げになり、作業者の意識の向上にも繋がるんです。
私は、あなたやあなたの周りの人たちにもっと楽しく仕事をして欲しい。
人生の大半の時間を費やす仕事が、【人からさせられるもの】では勿体ない。
遊びも仕事も楽しくできれば 毎日が明るく元気に、そしてもっと積極的に行動できる。
一度しかない人生、明るい方がいいよね。
そんなことを考えながら【裏方の裏方】に専念したい、そう思うんです。
by中野 由唱 よしどん